あれは3年前だったか、
高校生だった妹の読書感想文を手伝ったことがあった。
締め切りが近いと泣きついてくるので、
仕方なく、力になることにしたのだ。
「坊ちゃん」か何か、有名な本がテーマだった。
試しに検索エンジンで探すと、
出るわ出るわ、たくさんの感想文の「素材」があった。
適当に切り貼りして、全体を見直して、
それらしく仕上げてあげた。
ものの30分で、それなりの感想文になった。
自分が学生の時は、まだインターネットが普及していなかった。
最近の学生はラクだね、と羨ましく思った。
今では、さらに学生側の盗作環境が整備され、
多種多様なレポートや卒業論文がインターネットで普通に販売されている。
「データベース」などと称しているが、盗作用であることは明白だ。
そして、レポートを審査する側にとっては、
インターネット情報や論文データベース等の
膨大な情報にあたって盗作の有無を調べることは困難だった。
ところが、形勢逆転の動きが出てきた。
盗作を自動的に判定する検知ツールが出てきたのだ。
学生のレポートを送信すれば、
それが盗作の可能性があるかどうか、
可能性があるとすれば、どういった文章を引用しているのかを
レポートしてくれるらしい。
実際に、ツールで盗作がばれて退学となった高校生もでている。
このハイテク検知ツール。
現在は、アメリカで有料サービスが存在するようだが、
そのうち日本語版も登場し、ゆくゆくは無料化されるかもしれない。
これからレポートを書くにあたっては、
後々で恥ずかしい事態とならないよう、
引用には気をつけたほうがよいだろう。
<参考>
「期末レポートのデジタル・カンニング攻防戦」
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/3495.html
「盗作検知ツール」
http://www.plagiarism.org/